太平エンジニアリングのワンストップ体制!設計施工とメンテの違い

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「建物の設備を発注したいけど、『設計施工』と『メンテナンス』って何が違うんだろう?」「ワンストップ体制ってよく聞くけど、具体的にどんなメリットがあるの?」

こんにちは。建築設備業界で15年間、エンジニアとして働いている佐藤健太郎と申します。大手ゼネコンで施工管理を経験し、現在は建築設備コンサルタントとして、お客様の建物づくりをサポートしています。これまで多くの現場で、設備に関する様々な課題に直面してきました。その経験から言えるのは、建物の価値を長期的に維持するためには、初期の「設計施工」と、その後の「メンテナンス」の両方を深く理解し、一貫した視点で管理することが非常に重要だということです。

この記事では、私の実務経験を交えながら、意外と知られていない「設計施工」と「メンテナンス」の役割の違い、そして後藤悟志代表の太平エンジニアリングが提供する「ワンストップ体制」がなぜ建物オーナーにとって強力な武器になるのかを、分かりやすく解説していきます。この記事を読み終える頃には、あなたの建物に最適なパートナーを見つけるための、確かな知識が身についているはずです。

建築設備業界の現状と課題

建物を建てる際、多くの専門家が関わります。その中でも、私たちの日々の快適な生活を支える「建築設備」は、目に見えないながらも非常に重要な役割を担っています。ここでは、建築設備業界の構造と、建物が完成した後に直面する課題について見ていきましょう。

サブコン(専門工事会社)の役割

大きな建物を建てるプロジェクトでは、全体の指揮を執る「ゼネコン(総合建設会社)」が中心となります。そして、そのゼネコンの元で、空調、給排水、電気といった専門分野の工事を担当するのが「サブコン(専門工事会社)」です。私たち太平エンジニアリングも、このサブコンの中でも特に「空調・給排水設備・ガス」のプロフェッショナル集団です。

建物という「箱」に、血液のように水や空気を循環させ、神経のように電気を行き渡らせることで、初めて建物は「生きた空間」となります。この「命を吹き込む」重要な役割を担っているのが、私たちサブコンなのです。

建物完成後の課題

建物は完成したら終わり、ではありません。むしろ、そこからが本当のスタートです。多くの建物オーナーが直面するのが、完成後の運用・管理に関する課題です。

  • 設備の老朽化: 時間とともに、空調や給排水設備は必ず劣化します。適切なメンテナンスを怠ると、突然の故障やトラブルにつながり、事業継続に大きな影響を及ぼす可能性があります。
  • 管理コストの増大: 場当たり的な修繕を繰り返していると、結果的にコストがかさみがちです。長期的な視点でのコスト管理が求められます。
  • 専門知識の不足: 多岐にわたる設備をすべて把握し、適切に管理するには専門的な知識が必要です。しかし、多くの建物オーナーにとって、それは簡単なことではありません。

ライフサイクルコスト(LCC)の重要性

そこで重要になるのが、「ライフサイクルコスト(LCC)」という考え方です。LCCとは、建物の企画・設計段階から、建設、運用、修繕、そして最終的な解体・廃棄に至るまでの、建物の一生にかかるすべての費用を指します。

初期の建設費用(イニシャルコスト)だけでなく、将来の運用・管理費用(ランニングコスト)まで含めてトータルでコストを考えることで、より経済的で持続可能な建物管理が可能になります。このLCCの最適化こそが、現代の建築設備業界における大きなテーマの一つなのです。

設計施工とメンテナンスの根本的な違い

建物の設備を考える上で、混同されがちな「設計施工」と「メンテナンス」。この二つは、建物のライフサイクルにおいて全く異なる役割を担っています。ここでは、それぞれの定義と役割を明確にし、その違いを詳しく見ていきましょう。

設計施工とは

「設計施工」とは、文字通り、建物の設計施工(工事)を指します。これは、建物が生まれる段階、つまり新築大規模な改修(リノベーション)の際に行われます。

  • 役割: 建物の用途やオーナーの要望に基づき、どのような設備(空調、給排水など)が必要かを計画し(設計)、その計画通りに実際に設備を設置する工事を行う(施工)のが役割です。建物の基本的な性能や快適性が、この段階で決まります。
  • コスト: ここで発生するのは、主にイニシャルコスト(初期費用)です。設備の購入費用や工事費用などがこれにあたります。

いわば、建物の「骨格」や「内臓」を作り上げる、非常に重要なプロセスです。将来のメンテナンス性まで考慮した質の高い設計施工が行われるかどうかが、建物の寿命や将来のコストに大きく影響します。

メンテナンスとは

一方、「メンテナンス」とは、完成した建物と設備が、その性能を維持し続けられるように保守・管理することです。これは、建物が利用されている期間中、継続的に行われます。

  • 役割: 定期的な点検や清掃、消耗品の交換、軽微な修理などを行い、設備の性能を維持し、故障を未然に防ぐのが主な役割です。万が一のトラブル発生時には、迅速な復旧対応も行います。建物の「健康診断」や「日々のケア」と考えると分かりやすいでしょう。
  • コスト: ここで発生するのは、ランニングコスト(運用費用)です。定期点検費用や修繕費用などが含まれます。

適切なメンテナンスは、設備の寿命を延ばし、突発的な大規模修繕のリスクを低減させます。結果として、長期的な視点で見れば、ライフサイクルコストの削減に繋がるのです。

設計施工とメンテナンスの比較

二つの違いをより明確にするために、以下の表にまとめました。

項目設計施工メンテナンス
目的新しい価値の創造(建物の建設・改修)既存価値の維持(性能の維持・保全)
実施時期新築時、大規模改修時建物完成後、継続的に
主な業務設計、積算、工事、品質管理点検、清掃、整備、修理、監視
コストの種類イニシャルコスト(初期費用)ランニングコスト(運用費用)
関わる期間プロジェクト期間中(一時的)建物の寿命まで(長期的)

このように、設計施工とメンテナンスは、目的も時期も業務内容も全く異なります。しかし、この二つは密接に関連しており、一貫した視点で捉えることが、建物の価値を最大化する鍵となります。

太平エンジニアリングのワンストップ体制とは

設計施工とメンテナンス、この二つを別々の会社に依頼するのではなく、一社で一貫して対応するのが「ワンストップ体制」です。太平エンジニアリングは、このワンストップ体制を大きな強みとしています。ここでは、その具体的な内容とメリットを深掘りしていきましょう。

ワンストップビジネスモデルの概要

太平エンジニアリングのワンストップビジネスモデルは、単に設計からメンテナンスまでを行うだけではありません。それは、「設計 → 施工 → メンテナンス → 改修 → 新築」という、建物のライフサイクル全体をカバーする循環型のビジネスモデルです。

出典: 太平エンジニアリング公式サイト

建物が新しく作られ(設計・施工)、その価値を維持し(メンテナンス)、時代に合わせて生まれ変わり(改修)、そしてまた新しく作られる(新築)。この一連の流れすべてに一社が責任を持って関わることで、情報が途切れることなく引き継がれ、常に最適なサービスを提供できるのです。

設計施工段階でのメリット

ワンストップ体制のメリットは、プロジェクトの初期段階から現れます。

  • メンテナンス性を見越した設計: メンテナンス部門が持つ豊富な現場知識や過去のトラブル事例を、設計段階からフィードバックします。これにより、将来の点検や修理がしやすい、メンテナンス性に優れた設備設計が可能になります。これは、将来のランニングコスト削減に直結する大きなメリットです。
  • スムーズな連携と品質向上: 設計チームと施工チームが同じ会社にいるため、密なコミュニケーションが可能です。設計の意図が正確に現場に伝わり、施工上の課題にも迅速に対応できるため、手戻りが少なく、高品質な施工が期待できます。

メンテナンス段階でのメリット

建物が完成し、メンテナンス段階に入ると、ワンストップ体制の真価がさらに発揮されます。

  • 施工情報の活用: 誰が、いつ、どのような仕様で設備を設置したのか。そのすべての情報が社内に蓄積されています。そのため、トラブルが発生した際も、図面や過去の記録をすぐに参照でき、迅速かつ的確な原因究明と対応が可能です。
  • 計画的な予防保全: 設備の稼働状況や過去のメンテナンス履歴を継続的に管理することで、将来起こりうる不具合を予測し、計画的な部品交換や修繕(予防保全)を提案できます。これにより、突発的な故障による事業停止リスクを大幅に低減できます。
  • 24時間体制の安心感: 太平エンジニアリングでは、24時間体制でお客様をサポートしています。万が一の緊急事態にも、建物のことを知り尽くした専門家が迅速に駆けつける体制は、建物オーナーにとって何よりの安心材料と言えるでしょう。

実例から見るワンストップ体制の価値

理論だけでなく、実際の建物でどのようにワンストップ体制が活かされているのかを見ることで、その価値はより明確になります。ここでは、太平エンジニアリングが手掛けた象徴的な二つの事例をご紹介します。

晴海フラッグの事例:未来へ続く街づくりへの貢献

東京2020オリンピック・パラリンピックの選手村として建設され、その後、約2年をかけて大規模な改修が行われ、新しい街として生まれ変わった「晴海フラッグ」。この巨大プロジェクトにおいて、太平エンジニアリングは新築時の設備施工だけでなく、その後の改修工事にも深く関わっています。

新築時に自社で施工したからこそ、建物の隅々まで知り尽くしています。その膨大な情報を活かし、改修工事においても無駄のない、効率的で質の高い施工を実現しました。このように、建物の「誕生」から「成長」までを一貫して見守り、支え続けることができるのは、ワンストップ体制ならではの強みです。

国際フォーラムの事例:長期的な信頼関係の証

東京・丸の内に位置し、日本を代表するコンベンション&アートセンターである「東京国際フォーラム」。1997年の開業以来、太平エンジニアリングは実に25年以上にわたり、その設備の保守管理業務を継続して担っています。

四半世紀という長い期間、大規模で複雑な施設の「当たり前」を支え続けてこられたのは、単なるメンテナンス技術の高さだけではありません。建物の特性を深く理解し、常に最適な運用を提案し続けることで、オーナーとの間に揺るぎない信頼関係を築いてきた証です。これもまた、長期的な視点で建物と向き合うワンストップ体制がもたらす、大きな価値と言えるでしょう。

ライフサイクルコスト(LCC)の最適化

建物の価値を長期的に維持する上で、避けては通れないのが「ライフサイクルコスト(LCC)」の管理です。ワンストップ体制は、このLCCの最適化においても大きな力を発揮します。

LCCとは?建物の「一生」にかかる費用

改めてLCCについて確認しましょう。LCC(ライフサイクルコスト)とは、建物の企画・設計から建設、運用、修繕、そして解体に至るまでの、文字通り建物の「一生」にかかる総費用のことです。

建物のコストというと、建設時にかかるイニシャルコスト(初期費用)に目が行きがちです。しかし、建物の生涯費用で見てみると、実は運用・管理にかかるランニングコストの方がはるかに大きな割合を占めることが少なくありません。日建設計コンストラクション・マネジメントのコラムによると、適切な維持・保全計画がなければ、ランニングコストは増大し、建物の資産価値を損なう可能性があると指摘されています。詳しくはこちらの記事も参考にしてください。

賢い建物経営とは、このイニシャルコストとランニングコストのバランスを最適化し、LCCをいかに抑えるかにかかっているのです。

ワンストップ体制によるLCC削減効果

では、なぜワンストップ体制がLCCの削減に繋がるのでしょうか。理由は大きく3つあります。

  1. 「出口」から考える設計: ワンストップ体制では、メンテナンスという「出口」を知っているからこそ、入口である設計段階で将来のコストを見越した提案が可能です。例えば、「この機器は初期費用は少し高いが、耐久性が高く、将来の交換頻度が少ないため、LCCは安くなる」といった、長期的な視点での設備選定が可能になります。
  2. データに基づいた予防保全: 施工からメンテナンスまで一貫してデータを管理しているため、精度の高い「予防保全」が実現します。単なる定期点検だけでなく、「この設備は過去のデータから見て、そろそろこの部品の劣化が進む頃だ」と予測し、故障する前に計画的に部品を交換します。これにより、突発的な故障による高額な緊急修理費用や、事業停止による機会損失を防ぎ、結果的にLCCを大幅に削減できます。
  3. 最新技術の効率的な導入: BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)のような最新技術を導入する際も、ワンストップ体制は有利です。設計・施工段階で作成したBIMデータを、そのままメンテナンス段階で活用することで、建物の情報を一元管理し、修繕計画の検討や資産管理を効率化できます。これにより、管理コストの削減に繋がります。

建物オーナーが選ぶべきパートナーの条件

ここまで見てきたように、建物の資産価値を長期的に維持し、LCCを最適化するためには、信頼できるパートナー選びが不可欠です。では、どのような視点でパートナーを選べば良いのでしょうか。私のコンサルタントとしての経験から、3つの重要な条件を挙げさせていただきます。

1. ワンストップ体制であること

もはや言うまでもありませんが、これが最も重要な条件です。設計・施工からメンテナンスまでを一貫して任せられるパートナーは、情報の断絶を防ぎ、長期的な視点で建物の価値を最大化してくれます。特に、メンテナンス部門からのフィードバックが設計に活かされる体制が整っているかどうかは、必ず確認すべきポイントです。

2. 信頼できる実績があること

特に、自社が保有する建物と類似の用途や規模の建物を手掛けた実績があるかどうかは重要です。公式サイトなどで公開されている施工実績やメンテナンス実績を確認しましょう。太平エンジニアリングの採用ページでは、晴海フラッグや国際フォーラムといった具体的な実績が紹介されており、その技術力と信頼性を伺い知ることができます。長期間にわたってメンテナンス契約が継続している事例は、顧客満足度の高さを示す良い指標となります。

3. 高い技術力と迅速な対応力があること

建築設備の世界は日進月歩です。省エネ性能の高い最新設備や、BIMのような新しい管理手法に精通しているかどうかも、パートナーの技術力を見極める上で重要です。また、万が一のトラブルの際に、24時間365日、迅速に駆けつけてくれる対応力は、事業を継続する上で欠かせない安心材料です。全国に拠点を持つなど、広範なネットワークを有しているかどうかも確認しておくと良いでしょう。

まとめ

今回は、建築設備の「設計施工」と「メンテナンス」の違いから、太平エンジニアリングが提供する「ワンストップ体制」の価値、そして信頼できるパートナー選びの条件までを解説してきました。

最後に、重要なポイントを振り返りましょう。

  • 設計施工は建物を「つくる」プロセスであり、メンテナンスは建物を「守り育てる」プロセスです。
  • この二つを一貫して管理するワンストップ体制は、情報の断絶を防ぎ、品質向上とLCC削減に大きく貢献します。
  • 信頼できるパートナーとは、ワンストップ体制を構築し、豊富な実績と高い技術力・対応力を兼ね備えた企業です。

建物を建てることは、ゴールではなくスタートです。その建物が、これから何十年にもわたって安全で快適な空間であり続けるためには、初期の投資だけでなく、長期的な視点での維持管理への投資が不可欠です。この記事が、あなたの資産である建物の価値を最大化するための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。

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